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プログラミング

共通テスト疑似言語(DNCL)の読み方とトレース術

2026-08-03・読了 9分

共通テストの疑似言語(DNCL・プログラム表記)の読み方を、代入・条件分岐・繰り返し・配列の順に整理しました。情報Iのプログラミング問題で得点するためのトレース表の作り方を具体例で示し、配列の添字や終了条件など、情報I 疑似言語 対策で押さえたい失点ポイントも解説します。

共通テスト疑似言語(DNCL)の読み方とトレース術

共通テストの疑似言語(DNCL)は、覚える文法は少ないのに、読み慣れていないと大問がまるごと崩れる分野です。裏を返せば、読み方の型さえ身につけば短期間で安定します。ここでは代入・条件分岐・繰り返し・配列の順にたどり、トレース表の作り方と失点しやすい場所までをつなげます。演習はプログラミング分野にまとめてあります。

共通テストで使われる「プログラム表記」の正体

情報Iの試験では、PythonやJavaScriptのような実在の言語ではなく、試験専用の「プログラム表記」(いわゆる疑似言語・DNCL系)が使われます。高校で扱う言語がばらばらでも同じ土俵に立てるように用意されたものです。

肝心なのは、表記の細かいルールが問題冊子の説明ページに毎回示される点です。配列の添字が0始まりか1始まりかも問題の側で指定されます。記号を丸暗記するより「説明ページを最初に読む」習慣のほうが効きます。

代入は右から左へ値が動く

最初の関門は代入です。数学の等号に見えますが、意味は違います。

kosu = 3
kingaku = 120
goukei = kosu * kingaku
表示する("合計は", goukei, "円です")

三行目は「kosu × kingaku の結果を goukei に入れる」という命令で、右の値が左の箱へ移ります。この例なら goukei は360になり、「合計は 360 円です」と表示されます。

向きを意識できているかは、次の形で試せます。

kaisuu = 0
kaisuu = kaisuu + 1

等式として読むと矛盾しますが、代入なら「今の kaisuu に1を足した値をあらためて kaisuu に入れる」で、結果は1です。カウンタ変数は必ずこの形で出ます。

条件分岐と繰り返しは「どこまでが中身か」を見る

条件分岐は上から順に判定され、どれか一つが成立した時点で残りは飛ばされます。

tokuten = 72
もし tokuten >= 80 ならば:
| hyouka = "A"
そうでなくもし tokuten >= 60 ならば:
| hyouka = "B"
そうでなければ:
└ hyouka = "C"

72は80以上ではないので一つ目は不成立、60以上なので二つ目が成立し、hyouka は “B” です。三つ目は判定すらされません。

繰り返しは二種類です。回数が決まっているものは「変数を〜から〜まで〜ずつ増やしながら繰り返す」、条件で止めるものは「〜の間繰り返す」の形になります。どちらでも、まず縦線などで示された「中身がどこまでか」を指でなぞって確定させてください。範囲を一行読み違えるだけで答えは別物になります。

トレース表で変数の値を追う

読み方の核心はトレースです。頭で追わず、表に書き出します。

Tokuten = [40, 70, 60, 90]
goukei = 0
i を 0 から 3 まで 1 ずつ増やしながら繰り返す:
└ goukei = goukei + Tokuten[i]
heikin = goukei / 4
表示する("合計", goukei, "平均", heikin)

変数の列を横に並べ、繰り返しごとに一行ずつ埋めます。

i Tokuten[i] 更新後の goukei
1 0 40 40
2 1 70 110
3 2 60 170
4 3 90 260

最後に heikin は260÷4で65、「合計 260 平均 65」と表示されます。暗算で追うとどこかで一つずれます。

最大値を探す型も同じ手順です。

Tokuten = [40, 70, 60, 90]
saidai = Tokuten[0]
i = 1
i < 4 の間繰り返す:
| もし Tokuten[i] > saidai ならば:
| └ saidai = Tokuten[i]
└ i = i + 1

i が1のとき70は40より大きいので saidai は70、2のとき60は70より小さく変化なし、3のとき saidai は90、i が4になり条件を満たさず終了です。表にすればわずか三行で確定します。

つまずくのはいつも同じ三か所

一つ目は配列の添字です。要素が4個で0始まりなら使える添字は0から3までで、Tokuten[4] は存在しません。要素数と最後の添字が一つずれる感覚を体に入れます。

二つ目は繰り返しの終了条件です。「〜より小さい間」と「〜以下の間」では回数が一回違います。ここが空欄なら、最後の一周を必ずトレース表で確かめてください。

三つ目は代入の向きです。値を入れ替える問題で a = b の次に b = a と書くと、a の元の値は消えていて両方が同じ値になります。だから一時変数に退避する形が使われます。この三つは一問一答で回すと定着が早いです。

読む量を確保して得点源にする

疑似言語は知識で押し切る分野ではなく、読んだ行数がそのまま実力になります。2進数データの活用と絡めて出題されるので、計算の土台も並行して固めましょう。ネットワークのような知識中心の単元は直前でも間に合いますが、トレースの感覚だけは前倒しで育ててください。全体の組み立ては勉強法のページが参考になります。

まずはプログラミング分野の例題でトレース表を三問ぶん手書きし、慣れたら一問一答で判断の速さを鍛えます。すき間時間にはアプリで同じ問題を繰り返すのが一番続きます。今日から一日五分、プログラムを読む時間を確保していきましょう。

よくある質問

共通テストの疑似言語(DNCL)は暗記が必要ですか

表記の細かいルールは問題冊子の説明ページに毎回示されるので、記号を丸暗記する必要はありません。必要なのは代入・条件分岐・繰り返し・配列という四つの構造を見分ける力と、変数の値を追いかけるトレースの手つきです。説明ページを最初に確認する習慣をつけておけば、初見の書き方が出ても対応できます。

配列の添字は0から始まりますか、1から始まりますか

問題によって異なります。多くは0から始まりますが、1から始まる設定の問題も出るため、必ずその年の説明ページと問題文で確認してください。要素が4個の配列で添字が0始まりなら、使える添字は0から3までです。ここを勘違いすると繰り返しの回数が一つずれ、答えが丸ごと変わってしまいます。

トレース表はどこまで丁寧に書くべきですか

本番では変数の列と繰り返し回数の行だけの簡単な表で十分です。練習の段階では、繰り返しごとに条件の真偽と更新後の値をすべて書き出してください。手で書く量を一度きちんと経験しておくと、本番で頭の中だけで追えるようになります。目安として三周ぶん書けば規則性が見えてきます。

プログラミングが苦手でも情報Iのプログラミング問題で得点できますか

できます。共通テストのプログラム表記は自分でコードを書くのではなく、与えられたプログラムを読んで空欄を埋める形式が中心です。つまり求められているのは記述力ではなく読解力です。同じ型の問題を繰り返し読んで、代入と繰り返しの動きを目で追えるようにすれば得点は安定します。

疑似言語の対策はいつから始めればよいですか

他分野より早めがおすすめです。プログラム表記は慣れるまでに時間がかかる一方、慣れてしまえば得点が落ちにくい分野だからです。二進数や情報デザインなどの知識分野は直前でも詰められますが、トレースの感覚は毎日少しずつ読む時間を積み上げるほうが確実に伸びます。

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